様式 第2号 別紙2026年10月4日 確認

共済の育児休業手当金、計算のしかた

公務員の育休手当金の計算が使っている式・値・数え方と、その根拠の条文です。ここに書いた検証ケースは、ページを作るたびに計算し直し、期待値と合わなければページを作りません。

上限額は 2026年10月4日時点の値です (2026年8月1日〜2027年7月31日: 1 日 15,111 円 (67%)・11,277 円 (50%)・2,932 円 (13%))。値と出典

この計算は目安です。育児休業手当金・育児休業支援手当金の支給と掛金の免除は、所属の共済組合の手続きで決まります。手続きや個別のご相談は、所属の担当 (共済組合の窓口) にお問い合わせください。

期末・勤勉手当の割合は、国家公務員の規則 (人事院規則 9−40) による目安です。地方公務員は各団体の条例・規則で決まり、扱いが違う場合があります。

第1式

  1. 標準報酬の日額は、短期の標準報酬の月額 (1〜50 級) の 22 分の 1 です。5 円未満は切り捨て、5 円以上 10 円未満は 10 円に切り上げます (地方公務員等共済組合法 43 条 1 項。国家公務員共済組合法 40 条 1 項も同じ)。例: 300,000 ÷ 22 = 13,636.36… → 13,640 円。
  2. 育児休業手当金は、日額の 67% (育休をした期間が 180 日に達するまで)、それ以降は 50% です。円未満は切り捨てます (地共済法 70 条の 2 第 1 項)。180 日は、週休日を含めた育休の暦日で数えています。
  3. 上限 (給付上限相当額) は、雇用保険の賃金日額の上限 × 30 × 率 ÷ 22 です (同 3 項)。いまの上限は 16,540 × 30 × 67% ÷ 22 = 15,111 円 (50% は 11,277 円)。雇用保険の額が毎年 8 月 1 日に変わるので、上限も 8 月 1 日に変わります。8 月をまたぐ育休は、日ごとにその日の上限を当てています。
  4. 育児休業支援手当金は、日額の 13% (上限 2,932 円) です (地共済法 70 条の 3 第 1 項・4 項)。
  5. 手当金を受ける間に給与 (報酬) が出る場合の調整、子が 1 歳を過ぎてからの延長、パパ・ママ育休プラスは、このツールでは扱っていません。

第2支給する日 — 週休日を除いて数える

条文は「勤務に服さなかつた期間…一日につき」支給すると定めています。もともと勤務しない日 (週休日) は、育休で勤務に服さなかった日に当たらないので、土曜・日曜は支給されません。 会社員の育児休業給付金が暦日 (1 か月ごとに原則 30 日) で数えるのと、ここが一番大きな違いです。

一方、祝日と年末年始 (12/29〜1/3) は、週休日と重ならなければ支給の対象です。祝日は「勤務日だが休む日 (休日)」で、週休日ではないためです。 共済組合の公式の説明 2 か所 (祝日法による休日と 12/29〜1/3 は支給、週休日と重ならない祝祭日は給付) と、内閣人事局の「国家公務員の育児休業 収入シミュレーションシート」(2022 年 10 月版。2022 年 10 月 1 日〜31 日の対象日数を、スポーツの日を含めて 21 日としている) で確かめました。

交替制勤務などで週休日が土日でない方は、支給の日数がこのツールとずれます。

第3育児休業支援手当金 (2025 年 4 月から)

  1. 対象期間: 子の出生の日から起算して 56 日を経過する日の翌日まで。本人が産後休業をした場合は 112 日 (出産予定日と違う日に生まれたときは、予定日との早い方から遅い方を基準に延びます。このツールは入れた日付で計算します) (地共済法 70 条の 3 第 5 項)。
  2. 本人の要件: 対象期間内の育休が通算 14 日以上 (同 1 項 1 号)。
  3. 配偶者の要件: 配偶者も出生から 56 日経過の翌日までに通算 14 日以上の育休 (同 1 項 2 号)。配偶者がいない、配偶者が雇用保険の適用事業に雇われていない、配偶者が産後休業をした、などの場合は不要です (同 2 項)。
  4. 28 日: 同じ子についての育休ごとの「開始した日から終了した日までの日数」を合計し、28 日に達した日の後の育休には支給しません (同 3 項 3 号)。開始日から終了日までの日数なので暦日 (週休日を含む)で数えます。支給するのは、そのうち週休日でない日です。

例 (検証ケース ⑨): 11/2 (月) に育休を始めると、暦日で 28 日目は 11/29 (日)。支援手当金はその間の平日 20 日分で、11/30 (月) 以降の育休には付きません。 共済組合の公式の説明にも「育児休業等の期間が 28 日に達する日まで (週休日は除く)」とあり、平日を 28 日数えるのではありません。

第4掛金の免除 — 月末・14 日・1 か月

  1. 月末: 育休を始めた月から、育休が終わる日の翌日の月の前月まで、掛金を免除します (地共済法 114 条の 2 第 1 項 1 号)。月末に育休をしていれば、その月は免除の対象です。11/30 の 1 日だけでも、11 月が対象になります (検証ケース ⑥)。
  2. 14 日: 始めた月と、終わる日の翌日の月が同じ (月の中で始まり終わる) ときは、その月の育休が 14 日以上なら免除です (同 2 号)。
  3. 1 か月: 育休の期間が 1 か月以下なら、免除は標準報酬の月額にかかる掛金だけです (同 1 項の括弧書き)。期末・勤勉手当の掛金は、1 か月を超える育休で、その月 (6 月・12 月) が免除の月のときに免除されます。
  4. 間を空けずに続く 2 つ以上の育休は、1 つの育休とみなします (同 2 項)。国家公務員共済組合法 100 条の 2 も同じ構造です。

第5期末・勤勉手当の除算 (国家公務員の場合)

期末手当は基準日 (6/1・12/1) 以前 6 か月の在職期間、勤勉手当は同じ期間の勤務期間で、満額に対する割合が決まります。育休の期間は、期末手当では 2 分の 1、勤勉手当では全部を差し引きます (人事院規則 9−40 第 5 条 2 項 2 号・第 11 条 2 項 2 号)。

ただし、承認された育休の期間 (2 つ以上あれば合計) が 1 か月以下の育休は差し引きません。出生の日から 57 日間 (規則 19−0 第 4 条の 3) の中の育休と、それ以外の育休を分けて判定します (規則 9−40 第 5 条 2 項 2 号イ・ロ)。 「1 か月」は暦で数えます (民法 143 条: 開始日の翌月の同じ日の前日まででちょうど 1 か月。11/1〜11/30、11/16〜12/15 はちょうど 1 か月)。

基準日に育休中で、6 か月の間に勤務した日がない場合は、期末・勤勉手当は支給されません (国家公務員の育児休業等に関する法律 8 条)。

期末手当の割合 (給与法 19 条の 4 第 2 項)

6 か月 100% / 5 か月以上 80% / 3 か月以上 60% / 3 か月未満 30%

勤勉手当の期間率 (規則 9−40 別表第二)

勤務期間期間率
6 か月100%
5 か月 15 日以上 6 か月未満95%
5 か月以上 5 か月 15 日未満90%
4 か月 15 日以上 5 か月未満80%
4 か月以上 4 か月 15 日未満70%
3 か月 15 日以上 4 か月未満60%
3 か月以上 3 か月 15 日未満50%
2 か月 15 日以上 3 か月未満40%
2 か月以上 2 か月 15 日未満30%
1 か月 15 日以上 2 か月未満20%
1 か月以上 1 か月 15 日未満15%
15 日以上 1 か月未満10%
15 日未満5%
零0%

勤勉手当の額は、期間率に成績率を掛けて決まります。このツールは期間率だけを出し、成績率と支給月数 (人事院勧告で毎年変わる) は扱いません。 地方公務員の期末・勤勉手当は、各団体の条例・規則で決まります。多くの団体は国に準じていますが、同じとは限りません。

第6値と有効期間

ここにある値は 1 つのファイル (rates.ts) にまとめ、出典と有効期間を持たせています。上限額の有効期間 (2027年7月31日 まで) を過ぎてページを作ると「制度の改定を確認中です」と表示します。

項目値有効期間根拠
標準報酬の日額の除数 (10 円未満は四捨五入)221962年12月1日〜地方公務員等共済組合法 43 条 1 項。国家公務員共済組合法 40 条 1 項も同じ
育児休業手当金の率 (育休の期間が 180 日に達するまで)67%2014年4月1日〜地方公務員等共済組合法 70 条の 2 第 1 項。国家公務員共済組合法 68 条の 2 第 1 項
育児休業手当金の率 (181 日目から)50%2014年4月1日〜同上
67% で計算する期間 (育休をした期間の暦日)180 日2014年4月1日〜地方公務員等共済組合法 70 条の 2 第 1 項「育児休業等をした期間が百八十日に達するまでの期間」
育児休業支援手当金の率13%2025年4月1日〜地方公務員等共済組合法 70 条の 3 第 1 項。国家公務員共済組合法 68 条の 3 第 1 項。2025-04-01 創設
支援手当金: 本人 (と配偶者) が対象期間に通算して休む日数の下限14 日2025年4月1日〜地方公務員等共済組合法 70 条の 3 第 1 項 1 号・2 号
支援手当金: 育休の開始日〜終了日の日数 (暦日) の合計がこの日数に達した日まで28 日2025年4月1日〜地方公務員等共済組合法 70 条の 3 第 3 項 3 号
支援手当金の対象期間 (出生日から起算して N 日を経過する日の翌日まで)56 日 / 産後休業をした本人は 112 日2025年4月1日〜地方公務員等共済組合法 70 条の 3 第 5 項
産後休業の日数 (出産の翌日から 8 週間)56 日1947年9月1日〜労働基準法 65 条 2 項。国家公務員は人事院規則 15−14 の特別休暇
給付上限相当額 (67% / 50% / 13%、円 / 日)2025年8月1日〜: 14,718 / 10,984 / 2,855 円
2026年8月1日〜: 15,111 / 11,277 / 2,932 円
2025年8月1日〜2027年7月31日地方公務員等共済組合法 70 条の 2 第 3 項・70 条の 3 第 4 項の式に、雇用保険の賃金日額の上限 (手引き p.16、毎年 8 月 1 日改定) を当てた額
雇用保険の賃金日額の上限 (上限相当額の計算のもと)16,540 円2026年8月1日〜2027年7月31日厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日改訂版) p.16
開始月と終了日の翌日の月が同じときに、その月の掛金が免除となる日数14 日2022年10月1日〜地方公務員等共済組合法 114 条の 2 第 1 項 2 号。国家公務員共済組合法 100 条の 2 も同じ構造
期末手当の在職期間の割合 (6 か月 100% / 5 か月以上 80% / 3 か月以上 60% / 3 か月未満 30%)6 か月 100% / 5 か月以上 80% / 3 か月以上 60% / 3 か月未満 30%2026年4月1日〜一般職の職員の給与に関する法律 19 条の 4 第 2 項各号
勤勉手当の期間率 (6 か月 100% 〜 15 日未満 5%、零は 0%)別表第二 (下の表)2026年4月1日〜人事院規則 9−40 第 10 条・別表第二
育休の除算 (期末: 2 分の 1、勤勉: 全部。承認期間の合計が 1 か月以下の育休は除算しない)期末 1/2・勤勉 全部・1 か月以下は除算なし2022年10月1日〜人事院規則 9−40 第 5 条 2 項 2 号イ・ロ、第 11 条 2 項 2 号
1 か月以下の判定を分ける期間 (子の出生の日から 57 日間)57 日2022年10月1日〜人事院規則 19−0 第 4 条の 3。規則 9−40 第 5 条 2 項 2 号イ
短期給付の標準報酬の等級 (1〜50 級)58,000〜1,390,000 円 (50 等級)2026年10月1日〜地方公務員等共済組合法 43 条 2 項の表 (e-Gov の 2026-10-01 施行版で確認)

上限額は、共済組合の公式の公表値 (2025 年 8 月から 14,718 / 10,984 / 2,855 円、2026 年 8 月から 15,111 / 11,277 / 2,932 円) と、法令の式で計算した値が一致することを確かめています (検証ケース ④)。賃金日額の上限 16,540 円は、厚生労働省の手引きによります。

第7検証ケース

期待値は、法令と共済組合の公表値・計算例から、このツールとは別に計算したものです。右の列はこのページを作ったときのツールの計算で、1 つでも合わなければページを作りません。

#入力期待値このツール根拠
①標準報酬月額 300,000 円日額 13,640 円。67%: 9,138 円、50%: 6,820 円日額 13,640 円。67%: 9,138 円、50%: 6,820 円 一致地共済法 43 条・70 条の 2、共済組合の計算例
②①の支援手当金1,773 円 / 日1,773 円 / 日 一致地共済法 70 条の 3
③標準報酬月額 710,000 円 (日額 32,270 円)67%: 15,111 円、50%: 11,277 円、13%: 2,932 円 (上限)67%: 15,111 円、50%: 11,277 円、13%: 2,932 円 (上限) 一致地共済法 70 条の 2 第 3 項・70 条の 3 第 4 項
④上限の検算 16,540 × 30 × 率 ÷ 2215,111 / 11,277 / 2,93215,111 / 11,277 / 2,932 一致同上 (式から計算し、公表値と照合)
⑤父・配偶者は産後休業・月額 300,000 円、育休 2026/11/2〜11/29 (28 日)支給 20 日、手当金 182,760 円、支援 35,460 円、掛金 11月 免除支給 20 日、手当金 182,760 円、支援 35,460 円、掛金 11月 免除 一致地共済法 70 条の 2・70 条の 3・114 条の 2
⑥⑤と同じ人、育休 2026/11/30 の 1 日手当金 9,138 円、支援 0 円、掛金 11月 免除、12 月期 期末 100%・勤勉 100%手当金 9,138 円、支援 0 円、掛金 11月 免除、12 月期 期末 100%・勤勉 100% 一致同上、規則 9−40 第 5 条・11 条
⑦育休 2026/7/1〜8/31 (2 か月)、12 月期期末 80% (在職 5 か月)、勤勉 70% (勤務 4 か月)期末 80% (在職 5 か月)、勤勉 70% (勤務 4 か月) 一致給与法 19 条の 4、規則 9−40 第 5 条・11 条・別表第二
⑧育休 2026/11/1〜11/30 (ちょうど 1 か月)、12 月期期末 100%、勤勉 100%。掛金 11月 免除。12 月の期末・勤勉手当の掛金は免除なし期末 100%、勤勉 100%。掛金 11月 免除。12 月の期末・勤勉手当の掛金は免除なし 一致規則 9−40 第 5 条 2 項 2 号、地共済法 114 条の 2
⑨月額 300,000 円、育休 2026/11/2〜12/13 (42 日)手当金 274,140 円 (30 日)。支援 35,460 円 (28 日目 11/29 までの 20 日)。掛金 11月 免除手当金 274,140 円 (30 日)。支援 35,460 円 (28 日目 11/29 までの 20 日)。掛金 11月 免除 一致地共済法 70 条の 3 第 3 項 3 号 (暦日で数える)
⑩ビルド日が 2027-08-01 以降制度の改定を確認中です制度の改定を確認中です 一致上限額の有効期間 (rates.ts)

第8はっきりしない点

  1. 支援手当金の 28 日目の扱い: 条文どおり「28 日に達した日」までの育休を対象にしました。共済組合の説明の 1 つは「28 日に達する日の翌日までの期間内のうち、土日を除いた日数」と書いており、29 日目が平日の場合に 1 日分ずれる読み方があります。事務の手引きで確かめられていません。
  2. 期末・勤勉手当の日数の端数: 在職期間・勤務期間に 1 か月未満の日数が出るとき (例: 1 か月 15 日の育休)、30 日を 1 か月として換算しています。人事院の運用通知の数え方は確かめられていません。結果に「*」が付く期は、境目の近くでは実際と違う場合があります。
  3. 基準日 (12/1・6/1) の当日だけ育休がかかる場合: たとえば 12/1〜翌 1/1 の育休 (1 か月を超える) では、12 月期の 6 か月のうち育休は 12/1 の 1 日だけですが、除算の対象になります。期末手当は在職期間が 6 か月から半日を引いた長さになって 6 か月未満になり、80% になります (勤勉手当は 95%)。1 日の差で期末手当の割合が大きく変わるのは条文の文言どおりの結果ですが、上の日数の端数の換算 (30 日 = 1 か月) によって変わりうるので、結果には「*」を付けています。基準日をまたぐ育休は、所属の担当に確かめてください。
  4. 1 か月以下の判定で、育休が 2 つ以上あるとき: 承認期間の合計を暦日 30 日以下で判定しています。暦の月をまたぐ合計の数え方は確かめられていません。
  5. 地方公務員の期末・勤勉手当: 各団体の条例・規則が国の規則 (1 か月以下は除算しない等) と同じかは、団体ごとに違いうるため、国の規則の目安にとどめています。
  6. 休業前の手取りとの比較: 共済の手当金は非課税で、掛金も免除されます。ただ、休業前の手取りと比べた水準を雇用保険と同じように説明できるかは確かめていないので、このツールでは比べた割合を出していません。
  7. 国家公務員の運用: 支給の対象日 (週休日を除く) の扱いは、地方公務員の共済組合の説明と内閣人事局のシートで確かめました。国家公務員の各共済組合の個別の説明は見ていません。

第9出典・更新履歴

法令は e-Gov 法令検索の現行版 (2026 年 10 月 4 日に確認) によります。

共済組合の公式ページは、上限額・端数処理・支給の対象日の照合に使いました。個別の組織名は載せていません。

見直しの予定

  • 毎年 8 月 1 日: 雇用保険の賃金日額の上限の改定 → 上限額を計算し直し、公表値と照合する
  • 毎年 12 月〜翌 1 月: 給与法・人事院規則 9−40 の改正 (人事院勧告の反映) を確かめる
  • 毎年 4 月: 共済の法令の改正を確かめる

更新履歴

  • 2026 年 10 月 4 日: 公開 (上限額は 2026 年 8 月 1 日からの値)

公務員の育休手当金の計算で日付を動かしてみる